実存

出版时间：2011-1-31  出版社：グラフィカ編集室  作者：西村多美子  

内容概要

西村多美子が1968-69年に、唐十郎率いる「状況劇場」の舞台を撮影したもの。
60年代末期、騒然とした変革へのエネルギーが社会に未だ蠢く時代に、肉体を投げ出した、赤裸々でスキャンダラスな状況劇場の役者たちの姿がざらついた銀粒子となり当時の熱気を伝える。
67年に初めて東京・新宿の花園神社境内に紅テントを立てて一躍アングラのシンボルとなった彼らは、風紀上の理由からこの地を追われ、流浪する。撮影されたのは、ちょうどそんな時期と重なっている。
唐、麿赤児、李礼仙、四谷シモン、不破万作、大久保鷹。粗い粒子のモノクロームの世界のそこでうごめく役者の肉体から立ち上るのは、毒気と狂気、過剰な情念とエロス。騒然とした時代のざわめきが聞こえる。