転換期における中国儒教運動

出版时间:2005-2  出版社:京都大学学術出版会  作者:森 紀子  
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内容概要

五四新文化運動から批林批孔に至まで、中国近現代史において「儒教」は一貫して厳しい批判に曝されてきた。しかし、ごく近年の経済発展とともに「中華文化の復興」が唄われはじめると、その基調思想として再び脚光を浴びている。転換期に、つねに社会的な広がりを伴いつつ蘇生する儒教思想の根強さを、主に明末・清初に焦点をあてて検証する。

作者简介

森 紀子
1945年,生まれ。1975年,京都大学大学院文学研究科東洋史学専攻博士課程単位修得満期退学。文学博士(京都大学)。1977年,中華人民共和国四川大学外文系講師(~1982年)。1991年,鈴鹿医療短期大学専任講師(~1995年)。1995年より現職,神戸大学文学部教授。
主な著訳書
「梁啓超の仏学と日本」『梁啓超』(みすず書房、1999年)
茅盾主編『中国の一日』(共訳、平凡社、1984年)
余英時『中国近世の宗教倫理と商人精神』(訳、平凡社、1991年)

书籍目录


前編 明末の世相と儒教の変容
第一章 近世の「列女伝」と通俗規範
第一節 正史の「列女伝」
第二節 近世の「列女伝」
第三節 清末の「守節」と「孝義」
第二章 白話小説に見る明末の世相――烈婦と郷宦――
第一節 小説「唐貴梅伝」
第二節 『明史』の三烈婦と帰安の烈婦
第三節 小説の「新都の楊氏」とその実像
第三章 泰州学派の形成――塩場からの異軍突起――
第一節 安豊場の王氏
第二節 王心斎の軌跡
第三節 塩場の弟子達
第四節 塩場の課題
第四章 処刑された泰州学派――名教の罪人・何心隠――
第一節 講学の風潮及び弾圧
第二節 名教の罪人
第三節 原学原講(学とは何か講とは何か)
第四節 何心隠のコミュニティ
後編 中国の近代化と儒教運動
第五章 孔教運動の展開――儒教国教化問題――
第一節 孔教について
第二節 変法と孔教
第三節 海外に流出する孔教と「宗教」概念の導入
第四節 陳煥章と『孔教論』
第六章 尊孔運動の岐路
第一節 鄭孝胥と『孔教新編』
第二節 『上海』週刊の論調
第三節 孔学会の成立
第四節 孔教と民間宗教
第七章 泰州学派の再発見――虚無主義から唯情主義へ――
第一節 朱謙之の思想遍歴
第二節 虚無主義者の再生
第三節 一般的考察
第八章 新儒家梁漱溟の「郷村建設理論」
第一節 東方派
第二節 梁漱溟の郷村建設理論
第三節 章士钊の農村立国論
第四節 梁啓超の新文化運動と郷治
第五節 梁漱溟の「補充改造された郷約」
あとがき
参考文献一覧
索  引

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