東国における武士勢力の成立と展開

出版时间:2012-2  出版社:思文閣出版  作者:山本 隆志  

内容概要

武士研究は社会経済史的在地領主制論から国家史的職能論へと変化してきたが、それらをふまえた政治史的論究が求められている。本書では、東国武士を武士勢力としてとらえ、京・鎌倉での活動と連動しながら本領で法会・祭礼を主催するなかで政治的支配力を形成していることを、具体的に論じる。

作者简介

やまもと・たかし……1947年群馬県生まれ。1971年東京教育大学文学部卒業、博士(文学)。群馬県高校教諭の後、上越教育大学講師・筑波大
学助教授を経て、現在は筑波大学人文社会系教授。主な著書に『荘園制の展開と地域社会』(刀水書房、1994年)『群馬県の歴史』(共著、山川出版、1997年)『新田義貞』(ミネルヴァ書房、2005年)、近著に『那須与一伝承の誕生』(共著、ミネルヴァ書房、2012年1月)など。

书籍目录

序 章 東国武士研究の視座
軍事貴族論について/東国武士と京・鎌倉/本領樹立と社会権力化/武士の「家政」/「東国」について
第一章 北関東における武士勢力成立の政治史―新田氏成立の政治史的考察―
源義国の都鄙往反/義国・義重の婚姻/義国の在地活動/新田荘設立と地主職/新田義重の在地領主化
第二章 内乱のなかの武士勢力成立
宇都宮朝綱の在地領主化
宇都宮の政治的位置/宇都宮朝綱と宇都宮神宮寺一切経会/所領の形成/平貞能の宇都宮領での活動
千葉常胤の地域的社会権力化
千葉常重・常胤の所領編成と政治的枠組/内乱期における千葉常胤の武力と所領/千葉荘における本領体制
第三章 関東武士の都・鄙活動―宇都宮頼綱―
宇都宮朝綱の在京活動/宇都宮氏の京宅/荘園・公領の知行
第四章 東国における武士と法会・祭礼との関係―足利鑁阿寺・宇都宮神宮寺の一切経会を中心に―
源姓足利家と鑁阿寺一切経会/宇都宮家と宇都宮神宮寺一切経会/祭礼・法会執行と武士の関与
第五章 関東御家人那須家の成立と東・西での展開―関東那須家と京・西国の那須一族―
結城白河文書中の那須文書―現段階での確定―/鎌倉・南北朝期の関東那須氏/京・西国における那須氏の展開
第六章 上野国新田荘世良田宿の存立構造
鎌倉時代中後期の新田氏/世良田の宿と市/社会勢力としての大谷道海―長楽寺・世良田宿との関係/得宗勢力と世良田
第七章 東国の宿と馬市・馬喰
幕府法の宿駅規定/宿の開発/馬・馬喰
第八章 荘園領主知行の後退と武士勢力展開の新局面―鎌倉後期~南北朝期における常陸国信太庄を中心に―
東寺の信太荘知行方式/武士勢力の信太荘知行/在地武士の文書発給とその背景
終 章 総括と展望
あとがき
初出一覧
索引(人名・地名/寺社名・事項)

图书封面

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