出版时间:2009-11-18 出版社:汲古書院 作者:松原弘宣 著
内容概要
本書は、早くから日本の古代国家と交通との関わりについて研究してきた著者による、古代交通史関係の最後の研究書である。これまでの、主として水上交通を検討対象とした論考を更に発展させ、水上交通を含む水陸両交通の実態と特徴を、豊富な図・表を用いて具体的に明らかにすると共に、律令制度の交通理念とその支配制度の実態は如何なる関係にあったのかを詳細に考察したものである。
近年の古代史研究を考える上で無視することのできない出土文字資料―発信から廃棄に至る全ての経緯の痕跡を留める―にもとづく、日本古代交通史研究の最新成果。
书籍目录
序 章 日本古代交通研究の現状と課題
第一節 古代交通研究の現状
第二節 出土文字資料による古代交通研究
第三節 精神的領域における交通の研究視角
第一部 古代交通の展開
第一章 古代の民衆交通
第一節 古代における民衆交通の実態
第二節 交通規制と民衆交通の特質
第二章 令制駅家の成立過程について
第一節 大化前代の早馬制
第二節 評家駅家制の成立
第三節 評家駅家から里制駅家へ
第四節 令制駅家の成立
第三章 地方官の交通と伝馬制
第一節 地方官の交通と伝馬制
第二節 大宝伝馬制の成立
第三節 国司の赴任・帰任と海上交通
第四節 地方官の瀬戸内海交通
第四章 水陸両交通の構造―越前国を中心にして―
第一節 列島各地の水上交通と日本海交通の概要
第二節 越前国雑物収納帳にみえる水上交通
第三節 加賀郡の津と関連遺跡
第四節 越前国府と河川・日本海交通
第五章 古代の宿泊施設
第一節 八世紀代の宿泊施設
第二節 古代交通と地方寺院
第三節 布施屋について
第四節 十世紀以後の宿泊施設
第六章 地方豪族の都鄙間交通
第一節 地方豪族による官物運京
第二節 人事交流システムとしての都鄙間交通
第三節 都城の造営と地方豪族の京への貫附
第四節 六国史にみえる地方豪族の京貫附
第二部 日本古代の情報伝達
第一章 国家意思の発信と伝達
第一節 詔書の作成手順にみえる「宣」と「誥」
第二節 大宝令制下における詔勅の発信形態
第三節 詔勅の口頭伝達について
第二章 関の情報管理機能と過所
第一節 関の設置とその構造
第二節 過所と関司
第三節 過所様木簡
第三章 駅制と文書伝達
第一節 秋田城跡出土の漆紙一〇号文書について
第二節 地方官衙における文書伝達
第三節 八世紀中期の秋田城と出羽国府
第四章 日本古代の通信システムとしての烽
第一節 わが国の烽制度の変遷とその特徴
第二節 八世紀代における烽の実態
第三節 国司・軍団と烽との関係
第五章 日本古代の石碑と情報伝達
第一節 意思・情報伝達手段としての石碑
第二節 律令条文にみえる碑文
第三節 日本古代における碑の情報伝達機能
第六章 牓示考―不特定多数者への情報発信形態―
第一節 令条文にみえる告知・牓示
第二節 太政官符にみえる牓示
第三節 告知札について
第四節 牓示の実態―加茂遺跡出土の牓示木簡をめぐって―
終 章 古代の情報伝達と交通
第一節 情報の種類とその伝達形態
第二節 人々の移動と情報
第三節 情報交換の場所と情報の種類
第四節 世論形成と情報収集
図表一覧
〔表〕駅関係木簡・駅家と屯倉・四度使と国司・『出雲国風土記』に
みえる新造院・ 讃岐国の地方寺院
行基年譜にみえる布施屋・地名「布勢」の分布・ 六国史の改居
記事・畿内諸国からの京への改居
美濃伊東から平安京への改居・畿内から平安京への改居・備前
以西から平安京への改居・詔書の発
信場所と集まった人々・恩勅について・関の一覧表・瀬戸内海地
域の山城・山城の可能性のある地点・日本古代の碑文・『類聚三
代格』にみえる牓示・造東大寺司の文書連絡-天平宝字6年の場
合-・『日本霊異記』にみえる僧侶の交通
〔図〕畿内水陸交通路の概念図・古代瀬戸内海の港と航路・加賀郡の
津関連遺跡・船津銘墨書・越前国の
交通概念図・不破関の立地場所・三関と交通路・鈴鹿関発掘調査
図・漆紙文書の表面・漆紙文書の
裏面・古代瀬戸内海地域における烽の分布図・加茂遺跡周辺の古
代遺跡・加茂遺跡の平面図
あとがき・引用研究一覧・索 引
图书封面
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