出版时间:2009/12/11 出版社:以文社 作者:賈 樟柯 (ジャ・ジャンクー) 译者:丸川 哲史
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内容概要
三峡ダム建設で水没する町を描いてヒットした『長江哀歌』の記憶も新しい中国の映画監督ジャ・ジャンクーはカンヌ、ヴェネチア、ベルリンの三大映画祭を制覇し、30代にして世界映画の未来をになう巨匠として注目されています。日本との関係も深いこの映画作家は、中国では、映画界のみならず、若い世代のアーティスト、文化人たちを唱導するオピニオンリーダーとなりつつあります。
本書は、そのジャ・ジャンクーがデビュー以来、自作や映画全般、中国文化や時代について語り書き対話した十年余にわたる全活動の集大成です。この十年余は中国社会・文化が激変した時代であり、かれの映画そして発言はその生々しい記録ともなっています。
自らの全長編作品の背景や演出意図、制作過程、反響までを語りながら、「改革解放」「天安門事件」以後、国家指導のもとで急激な資本主義化とグローバリゼーションの波に呑み込まれた中国の庶民たちがどのように生きてきたか、またこれから生きていくべきかを真摯に問いかけていきます。
中国映画といえばかつてチャン・イーモウやチェン・カイコーら「第五世代」が世界の注目を浴びましたが、いまやかれらは文化官僚のようにして資本や配給網を独占、手法的にもハリウッドもどきの映画づくりで若い世代を抑圧する存在となっている。それを批判し、新たに普及したデジタル機器による個人的映画づくりなどインディペンダント文化の抵抗を説く急先鋒がジャ・ジャンクーなのです。
本書には、世界の巨匠ホウ・シャオシェン、新世代の旗手ツァイ・ミンリャンといった台湾の映画監督との対話のほか、ハリウッドの巨匠マーティン・スコセッシとの交流や、小津安二郎をはじめとする日本映画論なども収められており、中国や映画に興味をもつ読者はもちろん、個人的な映画づくりを志す人びとにとっても必読書と言えましょう。
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