ル・コルビュジエと日本

出版时间:1997  作者:高階 秀爾,三宅 理一,鈴木 博之  
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内容概要

本書は,1997年に東京で開催されたシンポジウム「世界の中のル・コルビュジエと日本」で発表されて報告を集めたものである。ル・コルビュジエは,今世紀の代表的な建築家の一人であるが,日本の建築・デザインにとっても重要な建築家だった。
ル・コルビュジエが日本とかかわりがあるのは,すでに1930年代からのことだった。前川国男,坂倉準三,吉坂隆正といった建築家はパリにわたって,直接にル・コルビュジエの教えを受けた建築家たちである。彼らの建築作品は,ル・コルビュジエ的なものを日本の建築のなかに残している。
また,もっと具体的には,上野にある国立西洋美術館はル・コルビュジエの設計によるものである。このことは,建築に関心のある人ならば誰でも知っている事実である。また,ル・コルビュジエの協力者であったシャルロット・ペリアンが日本のデザインに与えた影響も見逃してはならないだろう。ペリアンを媒介にして,ル・コルビュジエの思想が日本に伝えられたと考えられるからである。
ル・コルビュジエと日本とのこのようなつながりを視野に入れるとき,本書に収められた報告のなかで,注目すべきものが見えてくる。巻頭に収められた槙文彦の「ル・コルビュジエ・シンドローム」は,「日本の近代建築発展の過程」というそのサブタイトルが示しているように,日本の近代建築に対するル・コルビュジエの影響を,時代を追って分析し,また,ル・コルビュジエの影響を受けた日本の建築家について的確な解釈を示している。たとえば,同じようにル・コルビュジエに師事した建築家たちについても,「坂倉準三が身体的に師を理解しようとしていたとすれば,前川国男は彼自身のエスプリを通して理解しようとしていた」という見解を示している。
太田泰人の「ル・コルビュジエ,ペリアン,坂倉準三」もまた興味ある報告である。太田泰人は坂倉準三が設計した神奈川県立近代美術館のキュレーターとして,いわば直接にル・コルビュジエ的建築の内側にいるという自らの状況を活用し,坂倉準三の仕事がどのようにル・コルビュジエの影響下に展開されていったかを克明にたどっている。戦争直前に来日したペリアンと坂倉準三の交流を描いた部分も,きわめて具体的で,印象的である。
柏木博の「ル・コルビュジエと日本のデザイン」はル・コルビュジエのデザイン思想がすでに1930年代の日本のデザインに大きな影響を与えていたことを論じた力作である。柏木博の考察は,ル・コルビュジエの影響力がけっして建築の領域に限定されるものではないことを教えている。そのほかにも,多くの興味あるル・コルビュジエ論を収めた本書は,建築・デザインに関心のある人たちにとって,必読の一冊である。 (明治学院大学 明治学院大学教授 宇波 彰)
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