音樂は愉し―黎明期音盤収集家随想

出版时间:2014-2  出版社:音楽之友社  

内容概要

流行作家として「銭形平次」シリーズをヒットさせ、批評家としてわが国新聞紙上初のレコード評も執筆、レコード収集に精魂を傾けた著者による名随筆を復刻。
わが国レコード評論のルーツといえる著者が残したエッセー集。大正から昭和初年のコレクターとしての苦労と喜びを格調高く綴る。
わが国音楽評論界の、ことにレコード評論においてのルーツといえる人物である野村あらえびすが残した、貴重なエッセー集。ことに大正から昭和初年のコレクターとしての苦労と喜び、当時の知識階層との交流が格調の高い文章で綴られてゆく。
レコードを通してしかクラシック名曲に触れ得なかった時代の、音楽に対する激しい「渇望」は、現代の、夜ごとの演奏会や次々発売されるCD等に飽食気味の音楽ファンには想像もつかないものであろう。それだけに、その渇望が満たされたときの限りない「至福」の描写に接すると、われわれはむしろそのことに羨望を覚えつつ、「音楽」という娯楽のもつ本来の力をあらためて思い出すのである。

作者简介

1882年生まれ、岩手県出身の作家・音楽評論家。本名:野村長一(おさかず)。野村胡堂(こどう)の筆名で『銭形平次捕物控』の作者として知られる。東京帝国大学法科中退後、報知新聞社入社。記者時代に「あらえびす」の筆名でレコード評論等を執筆、日本で初めて「レコード批評」を文筆の一分野として確立させた。音楽レコードの一大収集家としても著名で、入手に困難を極めた当時にあって、1万3000枚ものレコードを収集、そのコレクションは現在、岩手県紫波町の野村胡堂・あらえびす記念館に収蔵されている。音楽関連著書としては『バッハからシューベルト』(名曲堂/1932年刊)『楽聖物語』(レコード音楽社/1941年刊、のち角川文庫に収載)、『名曲決定盤』(中央公論社/1949年刊、のち文庫化)『紙上音楽会 レコードの選び方』(1950年/音楽之友社音樂文庫)など。

书籍目录

蝋管時代
音楽の飢え
音楽の救い
音楽と泥棒
始終かけるレコード
三藐三道楽
レコードと生活
実演とレコード
レコード収集の意義
夏とレコード
邦楽骨董レコード
地球は回転する
最初の「第九」~最初の「ユモレスク」の事
音盤音楽界覚書
帝大コンサートの出発
喫茶店進出
幼稚園児から大学教授
学校の空気
有料コンサート
聴衆地方色
K子と野薔薇
大沼魯夫氏への思い出
養老院の老音楽家
鎮魂曲を口吟みつつ死んで行った彼
珍品レコード
レコード雑誌の生れるまで
収集道中記(上)
収集道中記(下)
野村胡堂とあらえびす
あらえびすの手帳
収集道詭語
レコードの聴き方
レコード懺悔
蓄友上司小剣氏を惜しむ
老芸術家

图书封面

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