デロリンマン (上) (徳間コミック文庫)

出版时间:1995-8  出版社:徳間書店  作者:ジョージ秋山  
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内容概要

主人公三四郎は自殺未遂によって、顔面を般若のような奇怪な風貌になるまでに損傷し、周囲からは精神にも異常をきたしたと思われるが、本当のところはどうなのか定かではなく、物語の中でもこの辺りについては、曖昧にされている。彼はデロリンマンと名乗り、人間を救う使命を帯びていると語るのだが、周囲の人間にはただの思い込みとしか映らない。ボロを纏い、その下は赤褌一枚で街を歩きつつ、自分は「神」であり、「魂のふるさと」であるという。デロリンマンは妻のママ子と息子の四郎に自分が三四郎であると語るが信じてもらえず邪険にされる。周囲の人々もデロリンマンを嫌い、嘲笑し、子供らも率先してデロリンマンを騙して遊ぶ。しかし、正義を担うデロリンマンは、何度踏みにじられても再び立ち上がり、「愛」と「正義」を説き続けるのだった。そんな、正義は愛に基づくと主張するデロリンマンに対して、「愚か者め!」と叱責し、力と外見こそ正義と主張するしばしば涙を流しているように見える謎の仮面怪人オロカメンや、さらに悪の権化・紅トカゲも物語に加わり、悲喜劇は陰影を増していく。 終盤の展開はオリジナル版とリメイク版では大きく異なる。オリジナル版では、ペルリ星人という宇宙人が攻めてきて、人類が滅亡して終わるがペルリ星人が侵略に使う巨大ロボットはザ・ムーンと言う名前であり、デザインは異なる物の 話の展開も後の作品である『ザ・ムーン』の最終話と似ている。この部分は、一度も単行本化されたことがなく、原稿紛失説と焼き直して『ザ・ムーン』を書いたので没にした説がある。
リメイク版では、ママ子と四郎がデロリンマンの正体が三四郎であることを認識し、さらに四郎は交通事故にあったことからファシズムを賛美する異形の怪人ノーリターンと化してしまう。全てに決着を付ける決意をしたデロリンマンは、オロカメンとの最後の対決に臨む。そして、デロリンマンはオロカメンの仮面を叩き割り、勝利したかに思われたのだが、オロカメンの仮面の下に隠されていた正体は意外なものだった。

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