小津安二郎名作映画集10+10 〈第8巻〉 お早よう

出版时间:2011-7  出版社:小学館  作者:山内静夫  

内容概要

映画「お早よう」「学生ロマンス 若き日」
「お早よう」(昭和34年)は、東京郊外の新興住宅地(大田区下丸子付近)が舞台。当時の憧れだったテレビをねだる子どもたちを軸に、住民たちのコミュニケーションのすれ違いから、大小の騒動が起こります。戦前からコメディを得意にしてきた小津の持ち味も十分に発揮された秀作。
主人公である兄弟の両親役は、笠智衆・三宅邦子。同居する若い叔母が久我美子で、彼女に好意を寄せる青年に佐田啓二。なお、小津は、本作撮影中の昭和34年3月、映画人として初めて芸術院賞を受け、「映画が芸術として認められたことが一番うれしい」と語っています。
「学生ロマンス 若き日」(昭和4年)は、下宿とスキー場を舞台に、学生たちがひとりの女性をめぐって恋の争いを繰り広げる青春喜劇(サイレント作品)。フィルムが現存する、最古の貴重な小津作品です。
【編集担当からのおすすめ情報】
「お早よう」は、本シリーズで連載している内田樹さんが、「これ1本でコミュニケーションについての講義が1年出来る」と語った面白くて考えさせられる映画です。映画のなかで、子どもたちの「オナラ遊び」が流行していますが、これは小津が戦前のサイレント時代から温めていたギャグ。ただし、音は本物ではなく、音楽の黛敏郎が管楽器によって再現したものです。

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