出版时间:1987-7-21 出版社:岩波書店 作者:山本 市朗
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内容概要
終戦を迎え、大陸で活動していた多くの日本人は内地(日本)へと引き揚げていったが、中には中国共産党に引き続き雇用された日本人もいた。彼らのことを「留用者」という。
筆者は鉱山技師で、戦争終結後も中国共産党に雇われ北京で生活していた。本作はその35年の記録だ。
あくまでも一人称の視点から描かれているので、曖昧な記述も散見した。しかし筆者の簡潔な表現に、大陸で戦後の混乱期を生きた人々が何を考え、どう感じていたかをまざまざと感じることができた。
個人的に気に入っているのは第三章、第四章である。国民党が内戦中に北京市をどのように統治していたのかとか、そのときの市民の生活はどのようなものだったのかが非常にリアルに描かれていたからだ。
シベリア抑留は知名度が高いが、日本人留用者は現在の日本であまり知られていない。筆者の35年の滞在は例外的に長期間だが、これは留用者がどのような活動をして、現代中国の礎を創ったかを知る入門書となるはずだ。
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